夜の幸

Posted by michikosayura on   0 comments

夕べは早川倉庫で行われた原マスミさんのライブに行ってきた。



高校時代に聴きまくった原マスミさん。
高校1年生の時に劇団夢桟敷の劇場で開催されたライブを見て以来、32年ぶりだった。
歌声のあまりの変わらなさにビックリした。
休憩の時にビールを飲んでた原さんに「32年前のライブに行きました。」と話しかけたら「夢桟敷?」と覚えておられた。
「夢の4倍」や「夜の幸」、当時聴いていたアルバムからも歌ってくれた。
人、星々、ケモノたち、木々や草花、そして深く静かな海・・・
この世界を形造る有象無象のモノたちへの慈しみが溢れかえったような歌の数々。
高校時代に原さんの歌の世界にどれほど救われたか。
私と話した後ステージに戻った原さんが「30年なんてあっという間なんだよね」としみじみとMCで語った。
原さんは画家としても活躍している。
よしもとばななさんの本の装丁は有名だ。
原さんの絵も大好き。ポストカードを購入した。





原さんがライブの中で、ギターを引きながら歌うように諳んじた宮沢賢治の散文がもう、ものすごく良くて。
今朝ネットで検索して読み返した。
なんという清冽な言葉たちだろう。
宮沢賢治の言葉は言葉を超えている。
光そのものだ。


『注文の多い料理店』序
宮沢賢治

 わたしたちは、氷砂糖をほしいくらゐもたないでも、きれいにすきとほつた風をたべ、桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます。
 またわたくしは、はたけや森の中で、ひどいぼろぼろのきものが、いちばんすばらしいびろうどや羅紗や、宝石いりのきものに、かはつてゐるのをたびたび見ました。
 わたくしは、さういふきれいなたべものやきものをすきです。
 これらのわたくしのおはなしは、みんな林や野はらや鉄道線路やらで、虹や月あかりからもらつてきたのです。
 ほんたうに、かしはばやしの青い夕方を、ひとりで通りかかつたり、十一月の山の風のなかに、ふるへながら立つたりしますと、もうどうしてもこんな気がしてしかたないのです。ほんたうにもう、どうしてもこんなことがあるやうでしかたないといふことを、わたくしはそのとほり書いたまでです。
 ですから、これらのなかには、あなたのためになるところもあるでせうし、ただそれつきりのところもあるでせうが、わたくしには、そのみわけがよくつきません。なんのことだか、わけのわからないところもあるでせうが、そんなところは、わたくしにもまた、わけがわからないのです。
 けれども、わたくしは、これらのちいさなものがたりの幾きれかが、おしまひ、あなたのすきとほつたほんたうのたべものになることを、どんなにねがふかわかりません。

  大正十二年十二月二十日
宮沢賢治


「わたしたちは、氷砂糖をほしいくらゐもたないでも、きれいにすきとほつた風をたべ、桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます。
 またわたくしは、はたけや森の中で、ひどいぼろぼろのきものが、いちばんすばらしいびろうどや羅紗や、宝石いりのきものに、かはつてゐるのをたびたび見ました。」

賢治が「たべ」「のむことができます」という時、それは本当のことなんだろう。
賢治が「たびたび見ました」という時、賢治の目にはそれが本当に見えたのだろうと思う。
そういう次元に、賢治は生きていたのだと思う。


原さん、快く一緒に写真に写ってくださった。





最後に業務連絡でございます。
チームおひさま主催で「リセット」というストレスケアのワークショップを開催することになりました。
講師の河野さんのご好意で参加費は無料です。
詳細はこちらのフェイスブックページを御覧ください。

https://www.facebook.com/events/1110175272414538/








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